○第9回「坂道の途中」
2008年12月4日放送。ストーリーを追いながら感想や予想などを箇条書きにしています。登場人物、使用曲、攻略チャートもデータとしてまとめました。
- 幻想世界 IX
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- 空を飛ぶ乗り物を作っていく描写はカットと思いきや、ちゃんとありました。ガラクタを抱えて走るガラクタ人形が可愛い。
- 夕焼け空をバックに組み上げられていくガラクタ。planetarianみたいだ。デビルガンダムみたいなイエナさんだけど。
- 10月1日(水)
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- 木の枝に止まる一羽のモズ(?)の元へ、もう一羽のモズが羽を降ろす。また何か示唆してそうだけど、わかんない。
- あれ? 10月から冬服だと思ったんだけどなぁ。日付は9月23日が確定してるからそんなにずれてないと思うが。まぁ10月1日が衣替えと決まったわけじゃないか。
- 渚は就職、朋也は……考えているはずもなく、さっそく渚をごまかしにかかります。「プレゼントをする」を選択。「耳元で愛を囁き続ける」も好きだけど、渚の誕生日を知るにはこれしかない。
- デートに誘って、ごまかし完了。朋也くんにはごまかされてしまいましたっ。そして渚に前兆が……。「じゃなくて、進路のことですっ」のセリフは目をつぶって懸命ツッコミしてほしい。アニメじゃほとんどしてないなぁ。
- 「おはようっ、岡崎。それと便座カバー」
春原がこんなに早く登校してくるとはっ。出席日数かなりヤバいな。今回は「それと……便座カバー」じゃなくて「それと便座カバー」にちゃんとなってた。なんか嬉しい。それと便座……じゃなくて、春原がネタ振りするのは初めてかも。春原の場合、ネタ振りと天然馬鹿の区別が曖昧だけどね。 - モデル志望ネタ振り。かなり好きなやり取り……なんだけど、私的爆笑ポイントはことごとくカット。
「僕って結構イケメンじゃん?」
「悪いが違う」
「そこは頷いてくれよっ、話、進まないだろっ!?」
「ああ、むちゃくちゃイケメンだよ。略してムチャメンだよ」
「ムチャな顔みたいだよね、それ」
「で、そのムチャメンの春原とバイトがどんな関係があるんだよ」
「当然、この容姿で金を稼ぐってことさ」
「…………」
「……サーカス団?」
「なんでだよっ」
「モデルだよ、モ・デ・ル!」 - 春原軍団。椋の占いによると、春原軍団の夢は叶うそうです。杏は事情を知っているのでにやけ顔。
- 「岡崎っ、おまえもいずれ軍団に呼んでやるからな」
呆れ顔の朋也だが、やっぱり春原いじりはしてほしかったぜ。私的爆笑ポイントはことごとくカットその2。
「やだよ、そんな動物ばかりの軍団」
「サーカス団じゃねぇよっ!」
「ま、有名になっちゃったりしたら、それはそれで大変なんだろうねぇ」
「おまえはムチャメンだから、大丈夫だ」
「やっぱそれ、ムチャな顔の略なんすかねぇ……」 - しかし、演劇部室は単なる溜まり場になってるな。今シリーズになってから一度も活動してないし。やる気なさすぎ。
- そういや原作通りとはいえ、合唱部については完全スルーで泣ける。顧問兼任までしておいて放ったらかしかよ……。演劇部としてもいろいろ頑張ってきたんだから、演劇部が活動しないことを合唱部に伝えるとかして、ちゃんと着地させてほしかった。空中分解だよ、これじゃ。
- 進路について。椋は看護学校。杏は幼稚園の先生になるためのどこか。まぁ幼稚園教諭になるためには短大くらいは卒業しとかないと無理っぽい。ことみは……留学。これでことみは渚の卒業式までほぼ出番なし確定。原作で完全にハブられてることみの扱いに期待してたが、一番安易な方法で片づけられたか……。まぁ渚の卒業式までは下級生組以外出ないほうがいいけど。
- 「あんた、もう少しその場の状況を読めないようにしないとダメよ」
それは俺がおまえに言いたい(切実)。そして智代は基本的に天然です。つーかことみのヴァイオリンを完全ギャグアイテムとして使うのは勘弁してくれ。 - 渚の体調悪化。これでもかなり長持ちしたほうです。
- 春原の部屋にて。最近は春原の部屋もそこそこ綺麗にしてるなー。春原らしくない。
- 芽衣からの電話。芽衣も登場するのは渚の卒業式と、出るとしても渚エピローグくらいだろう。二年後、光坂高校の制服を着る髪を下ろした芽衣ちゃん(脳内妄想)も見てみたいなぁ。
- 渚がダブってることを最初に知ったのは、なんと美佐枝さんだった! あぁ、なんで春原ポイントがなかったんだよ……。でも美佐枝さんの「しっかり支えてあげなさいよ」というセリフはよかった。支え合うふたりをしっかり描いてくれ……これまでほとんどなかったんだから。
- そして、これで美佐枝さんも以後の出番は渚の卒業式と渚エピローグのみでほぼ確定。
- 10月2日(木)
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- 次の日もまだ夏服です。朋也、布団で横になる渚に「いってきます」の言葉。これ、いいね。「いってきます」と挨拶をする行為に恥ずかしさを感じていた朋也が、いつの間にか古河家に「家族」として馴染んでいた。
- 渚のいない学校。春原の言葉も聞き流して、朋也はずっと渚のことを考えていた。こういうところ、いいのになぁ。最初に背を押し合った描写がほとんどなかったのがいつまでも尾を引いてる感じだ。
- ここにきてなぜか藤林姉妹イベント。世界史人名辞典投擲。ボタンを預ける理由がちゃんとしてるな。
- 椋がボタンに嫌われてるエピソードも無理にねじこみ。今まで嫌がられてなかったから設定変えたと思ってたのに……唐突すぎる。さらに四つしか明らかになってないボタンの七つ芸まで無理ねじこみ。朋也の気晴らしとしても「なべ」の伏線としても無理があるなー。
- 「これから私たちは、古河さんのお見舞いに行こうと思っているんだが……」
あ……ああ……ああああああ……っ! ベストチョ……の悪夢があああっ! あの悪夢のせいで何もかも薄っぺらく感じる自分が嫌。もう終わっちまった過去は振り返るべきじゃないのに……。
- 渚 秋~冬
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- そして一ヶ月後……。渚はまだ……あの狭い部屋の中にいた。一気に空気変えてきたな。
- 弱弱しい口調の渚。普段からこの声のトーンで頼みたい。普段が明るすぎるんだよな……演技指導のせいか? そういや原作でも演技指導のせいか、個人的に合わない演技の箇所が結構あったなー。「ふんっ!」と力ずくで朋也と渚の手を引き離してるのに演技は違ったり、「ふぅちゃん、大丈夫(断定)」が「ふぅちゃん、大丈夫?(疑問)」だったり、「あれ? 先生じゃない(否定)」が「あれ? 先生じゃない?(疑問)」だったり、「抗える」が「あがら(以下検閲。
最後は演技とは関係ない野暮なツッコミだね。というかこれはPC版で「抗える」と漢字表記してるのを「あがらえる」とひらがなに変えた移植スタッフが悪いのだが。誰も気づかなかったのかよ!と思う。まぁ『ラムネ』でも1、2メートルを「いってんにめーとる」と読まれて噴いた覚えがあるので、どこもいい加減なのかも……ってよく考えたらどっちもインチャネじゃねーかっ!(2009-10-03追記)そらいろをプレイして、読みが「いってんにめーとる」で合ってることに今さら気づいた。単位が厳密すぎて不自然だなぁ。 - 渚の白く細い腕。朋也はその手のひらをそっと握った。これはっ! あのシーンでは両手で強く握るでしょう。
- 11月になった……ってありゃ? 最初の「そして一ヶ月後……」の段階で11月のはずですが。
- 秋の終わり、そして冬の訪れ。渚は……。
- 「岡崎さん。渚はもう一年、3年生をやることになるかもしれません」
俺はそこまで頭が回っていなかった。
ただ、本当に回復するのを待ち続けていただけなのだ。
今さら自分を馬鹿だと思った。
……という地の文を、はっと気づいて沈む朋也の表情で表現。こういうひとつことに集中すると周りが見えなくなるところは智代ほどではないにしろ、朋也にもあるな。だからこそふたりは似ているのだが。 - 「……子供だな、てめぇは。そんな真似したら渚がもっとつらい思いをする。てめぇだってわかってんだろ」
秋生に言われ、自分が子供だと思い知らされた朋也。もう一度思い知る日が来ます。『雪野原』はここで初めて流れてほしかったぜ。 - 12月。受験、進学、就職……俺ひとりが取り残されていた。
中庭から屋上を見上げる朋也。そうかっ、前期で渚が手を振る相手が校舎内から屋上に変えられたのはこのためかっ!と深読みしてみる。校舎の屋上が「高み」か……。
- 渚 12月24日(水)
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- 渚の誕生日。ここは「家族」だけで行ってほしかったが……まぁ到底無理な話だったか。
- 春原はサンタの格好してます。しかもネタ振りだと思ってたモデルを本当に志望して不採用になったらしい。これはその気にさせた椋の占いが原因。春原は乗りやすいからな。なんか完全なムードメーカーみたいになってるけど、個人的には何かが違うような気がする。
- 朋也のプレゼントは、だんご大家族のぬいぐるみ(そこそこ希少品)。「わぁ、だんごですっ」と渚の表情がぱあっと明るくなる。渚の口調も仕草もすごく可愛い。
- 「ありがとうございます、みなさん……こんなわたしのために……」
渚の涙。秋生と早苗が端っこに追いやられてるのが悲しい。あぁ、この調子だと……いや、言うまい。 - 「だから幸せになれ、渚」
全員で写真撮影……ってそれより大切なことがまさかのカット! だんご大家族を合唱する数少ないチャンスをまずは一回逃しました。これは幻想世界ラスト映像化における肝として、志麻くんが自分を思い出した時のフラッシュバックのように使用できると思ってたのになぁ。 - 出番なしと言った矢先ですが美佐枝さんの出番あった。とりあえず入れとけみたいな感じだが……。ここで出すなら、すぐ後の卒業式で出したほうがいいんじゃないかな。
- 渚 冬
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- 小さくて、か弱くて……それでも頑張り続ける存在。ずっと、守っていきたいと思った。
- 渚 3月1日(月)
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- 卒業式。『仰げば尊し』が流れる中、朋也と春原はサボって前庭にいた。
- 幸村、アフターでの初セリフ。念願の幸村シナリオっ! 幸村先生は卒業式の進行役として欠かせません。避けて通ることはできないと思ってたぜっ。
- 朋也と春原を引き合わせた幸村。せっかく春原兄妹シナリオをやったんだから、そこは自分たちで気づいてほしかったが。
- アニメ幸村の喋り方はスローじゃないけど、とぼけたキャラが少しアップしている感じだ。いいな。
- 「ありがとうございましたっ」
これまでの人生でどんな目上の人間にもしなかった行為を、ここで初めてふたりはした。この三年間の……感謝の言葉を。
CLANNADで一番印象に残っているシナリオは幸村シナリオなので、やっぱり公子さんの話からしっかり描いてほしかったが……そこまで贅沢は言えないな。それでも十分にぐっと来た。このタイミングで流れ出した曲の効果も非常に高い。いい感じだ。 - 卒業式も終わって、校門前にはたくさんの生徒や教師たちがいた。A組担任の姿も。三井は見当たらないな。
- りえちゃんきたっ。藤林姉妹とことみ、そして合唱部トリオの写真を撮る春原。りえちゃんはニーソ、杉坂は黒いソックス、原田は白いソックスだからわかりやすい。ここでもまた涙を流して泣いちゃう椋の肩に手をあてて慰める杉坂っ! これは妄想をかきたてられる絵だね。
- 朋也は智代と有紀寧、ふたりと話をしていた。智代の努力で桜並木は守られた。来年の鷹文の出番に期待だっ!
- 「渚は4月からおまえたちと同学年だ。あいつのことを、頼む」
原作でやってほしかったことをやってくれました……が、りえちゃんたちにも頼んでくれ。りえちゃんが渚を合唱部に誘う脳内妄想もしてたな~。表現力が乏しくて、どれもこれも妄想だけで形にできないのが悔しい。 - でも、智代たちに頼ってばかりいては渚は強くなれない。渚が「ひとりで」がんばることに意味がある一年だから……。もちろん、ほんの少しの幸せ描写なら大歓迎だぜっ! 智代は鈍感だから不必要に渚に干渉しようとしそうだ。それを有紀寧に諭されて渚を見守るようになったらいいなぁ。まぁそこまで渚の学校が描写されるとは思えないけど。
- 「朋也ー、これから二次会だけど……あんたは行くところがあるのよね」
このセリフ、喋り方も相まって非常にいい! 語尾に優しさが溢れてるぜ。こういう杏をもっと描写してほしかったよ。これまでアニメじゃ私的杏らしさはほとんど感じられなかったからなぁ。 - あ、そういえば杏たちが歩いてくる時、並んでる順番で映ってるのは杏、椋、春原、ことみ、杉坂だけ。ぎゃあっ! まさかのりえちゃん(と原田)サイドカットの餌食にっ!
- 結局、美佐枝さん以外みんな……春原さえも渚がダブってることを知らないままだったな。見えないところで話してるかもしれないけど、みんな普通にダブっただけと思ってそうだ。トリプってんだけど。
- 朋也、坂を下りながら、これまでの道のりを回想する。「ふかくおもいだす」を使用だ。
- 家の前で、渚が待っていた。初めてデートした時のお気に入りの服を着て。上着を羽織ってるけど、間違いなく『-影二つ-』をバックに一瞬で流された初デートの時の服だっ。芸が細かい。
- 「朋也くん、卒業おめでとうございます」
この日、朋也は卒業した。大切なものを、残したままで。 - 「おまえと過ごした一ヶ月だけは」を「おまえと過ごした最後の一年は」に変更。
- 「朋也くんは、進んでください」
この辺のセリフは手を繋いで歩いて、朋也が立ち止まったタイミングで言うほうが効果が高いと思ったんだが……残念。 - 立ち止まることなく……歩きたかった。
どこまでも、どこまでも。
ずっと続く、坂道でも……
ふたりで。
ああ……『-影二つ-』が流れ出す……。
- 総括
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渚シナリオ終了! 長い、長い坂道をふたりでようやく一歩踏み出しました。本当に長かったわ……。
なぜか原作初プレイ時と同じような疲労感が……。智代を先にクリアしちゃってたんだよね、しかも美佐枝さんと関わらずに。探し回ってようやく光を入手し、智代シナリオの途中でタイトルに戻ったら『AFTER STORY』ってなっちゃってすごく萎えた記憶が。あれってゲームとしてはどうかと思う。
前期の最終回後、番外編を今回に変えただけでほぼ話が繋がるのが哀しいところだ。放送前はCLANNADで全シナリオするなんて正気の沙汰とは思えなかったけど、勝平以外を本当にやっちゃったのはやっぱり無茶だったかも。
まぁこれからはほぼ一本道だから、尺以外は問題ない……と思う。そして最後の最後……枝分かれしたCLANNADという物語を一本道にする場合、一番の難所。オフィシャルコミック感想でも書いたけど、どのようなひとつの未来を描くのか……期待してます。
りえちゃんに和んでまた次回! 予告の曲も変わって、いよいよアフターストーリーのはじまりだ!
○第9回データ
- 登場人物
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- 岡崎朋也
- 古河渚
- 春原陽平
- 藤林椋
- 藤林杏
- 一ノ瀬ことみ
- 坂上智代
- 相楽美佐枝
- ボタン
- 宮沢有紀寧
- 古河秋生
- 古河早苗
- 幸村俊夫
- 幻想世界の少女
- 幻想世界のガラクタ人形
- 志麻賀津紀(虎猫)
- 仁科りえ
- 杉坂
- 原田
- A組担任
- 乾っぽい教師
- 生徒たち
- 使用曲
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- 幻想 II
- 時を刻む唄 -TV Animation Ver.-(原曲:同じ高みへ)
- 汐
- 東風
- 馬鹿ふたり
- 東風 -piano-
- 田舎小径
- 潮鳴り
- 雪野原
- 胸元にライラックの花飾り(原曲:日々の遑) 「MABINOGI CLANNAD arrange album」収録
- 仰げば尊し
- 渚~坂の下の別れ Warm Piano Arrange 「CLANNAD remix album -memento-」収録
- TORCH -TV Animation Ver.-(原曲:町,時の流れ,人? or それは風のように?)
- 時を刻む唄 -off Vocal Ver.-(原曲:同じ高みへ)
日付 | 選択肢 | 備考 |
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幻想世界 IX | ||
10月1日(水) | 「プレゼントをする」(渚) | |
10月2日(木) | 「とりあえず持っていく」(藤林姉妹) | |
渚 | 「渚の記憶」を心に刻んだ! |
ふたりは登り始めた。長い、長い坂道を……